目を覚ましたバノッサに言われた。

お前、何をしたって。

………………答えていいものなのかな?(汗)





Scene.8  誓約の力。



みなさん、こんにちは。現場のです。
ただいま、さんの部屋では、激しいバトルが繰り広げられている模様です。
…………なんて冗談です。怒んないでください。

さて。
無事に目を覚ましたバノッサと一緒に、カノンの作ったご飯を食べました。
そして、2人からの質問攻めにあって半泣きで重い体を引きずって部屋に戻れば。
…………ばっちり美白帝王の襲撃に遭いました(泣)
そして、ベッドに座ってケンカ(違)中。

「…………だから!!オマエ、なにしたんだよ」

「………………えーと、なんだろう?」

これがさっきからの、私とバノッサの会話。
バノッサの怒りの度合いが増していくのを別にすれば、まるっきり同じ会話だ。

「なんだろう、じゃねぇ!!…………オマエ、召喚師か……!?」

「断じてちっがぁぁぁぁう!!!…………私がそんなご大層な人に見える!?」

見えねぇ

「また即効否定ですか!!!…………って、だから違うの!!!」

「じゃあ、なんなんだよ!さっきのは!!!」

「私にもわからないってーの!!!…………ただ」

「ただ?」

うつむいた私を、覗き込んでくるバノッサ。
あぁ、美白が目に眩しい(怪)

「…………誓約しちゃった?みたいなvv」

「召喚師なんじゃねぇか!!!」

「だから、違うって言ってんでしょ、このバカノッサ!!!っていうか、召喚したヤツにも否定されたし!!!」

「……あぁ?なんだそりゃ」

「私が召喚?したヤツに、『オマエの魔力は変だったから、来てやった』って言われたの!!何なのさ!!一体!!!今日は、即効否定をされる日か―――!!!!」

ぶちきれた私に、バノッサの動きが止まる。
そして、深い深いため息をついた(酷)

「…………もう、いい。…………しかし、なんなんだ、あの野郎」

「あの野郎って…………」

「あのハゲに決まってんだろ」

「…………あぁ」

ハゲって言ってもねぇ……。
あなたのお父上なんでございますよ、バノッサさん…………。

「…………気にいらねぇ」

「それには同感」

うんうん、と首を振る私。
……おぉう、激しく首を振りすぎて、ちょっとクラクラしちゃったよ。

「…………?」

突然、何を思ったのか、バノッサが手を伸ばす。

「?」

額に手を当てられた。
ひやりとした感触。
バノッサの手、冷たい…………。

「…………よくわかんねぇな」

「?なに?」

そして、額に衝撃。

「!!!!????」

ば…………。
バノッサのオデコが私のオデコに当たってますよ、奥サン!!(誰)

「…………熱いな」

「(うわ、顔が近い!!)…………え?」

「さっきから、やけに顔が赤い、とは思ってたんだよ。メシもそんな食ってなかったしな…………熱あんだろ、オマエ」

「え?…………そう?なんも感じないけどなぁ」

なんかだるいなー、とは思ってたけど、それは召喚術を使った所為だと思ってたし。
そうでなくても、たくさんいろんなことがあったことからの疲労感かな、と。

「…………聞いてんのか?」

「へ?なに?」

私の言葉に、バノッサはやっぱり、深い深いため息をつく。

「…………ちょっと寝てろ。なんか冷やすもん持ってくる」

「え?いーよ。そんなたいしたもんでもないし」

「寝てろ」

「…………ハイ」

バノッサの威圧で、拒否権はなくなりました(泣)

バノッサが部屋から出ていくのを見送ってから、ゴロン、とそのまま後ろにひっくり返る。
…………召喚術の副作用かな、これ。
言われて自覚してから、ドッと疲労感が増した気がする。
やっぱ、無理したからかなぁ。
アシュタルなんて、高位召喚術使っちゃったし?
…………体力つけなきゃ。…………あぁ、バノッサに剣でも習おうかな。
そーすれば、私もいざとなったら戦えるし。少なくとも自分の身は自分で守れるくらいにはならなくちゃ。

…………出来れば、大切な人たちも、守りたいし。

だんだんと、眠気が襲ってくる。
ちゃんと、布団に入らなきゃとは思うが、なにせ疲れてる。動くのが面倒くさい。
…………このまま寝ちゃえ。
そうして私は眠りの世界に入っていった。



ドアを開けたバノッサは、ベッドの上で眠るを見てため息をついた。

「ったく…………オラ、居候。ちゃんと寝ろ」

「ん〜…………」

返事はするが、動く気配がない。
口ではたいしたことはない、と言っていたが、やはり体は悲鳴をあげていたのだろう。
少し眉間に皺がよっている。
バノッサは、の体をずらして、ちゃんと寝かせ、布団をかけてやった。

「…………ったく、なんでオレ様がこんなことを………」

そういいながらも、少し汗ばんだ額に、濡れたタオルを乗せてやる。
カノンは風呂に入っていていなかったので、結局バノッサ自身が絞って持ってきたのだ。

「む〜…………」

うなる声。
苦しくなってきたのか、汗が浮き出ている。
バノッサはじっとその顔を見つめた。
…………こちらの世界の人間と、なんら変わりのない顔。
なのに、違う世界から来た、不思議なヤツ。

(結局はコイツに助けられたな…………)

助けられるなんて、他人との干渉を嫌うバノッサが一番嫌なことだったはずだが、別に不快感は感じない。
きっと、この寝ている人間以外に助けられていたのなら、あの場で死んでいた方がましだったと思っていただろう。

「…………召喚、か…………」

望んでも、手に入れられなかった力。

ぼそりと呟いた。
もう1度その顔を見る。
布団をかけ直してやると。
起こさないように、静かに部屋を出て行った。




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