TEST




―――数学 次回のテストで50点以下の者は再試―――

掲示板に張られた紙を見て、私は思わずペンを取り落とした。





ドドドドドド……

「彰ぁぁぁぁ〜〜〜!」

「おわっ……?」

いきなり自分の腰にタックルをかけてきた自分の彼女。
訝しげに見れば、どうやら涙目になってるようだ。

「どうしたんだ、一体……」

「……彰……今日空いてる?」

「今日?……空いてる……けど……どした?」

「……明日からテストだよね……」

「そうだなあ」

「……掲示板見た?」

そこまでいって、仙道があぁと手を打つ。

、数学嫌いだったな」

「大っっっっ嫌い」

「……なんか、俺が言われてるみたいだな……」

コホン、と軽く咳払い。

「……お願い!!私に数学を教えて!!!」





「?なんでこの公式なのさ。っていうか、なに?この文字の羅列」

「いや、……教科書に怒っても……」

「だって、どこにどの公式を入れればいいのかわかんないんだもん」

くるくるとシャーペンを回して、椅子を後ろに前にいったりきたり。

どこに1の公式が入るのか。

どの場面でその公式を使うのか。

まったくちんぷんかんぷんである。

「……、数学の授業ちゃんと受けてたか?」

「うんにゃ。数学の時間は睡眠時間♪」

「……この章の問題、全部解くんだぞ」

えぇぇぇぇ〜〜〜!?と不満の声。

「だって、どこにどの公式を当てはめるのかすらわからないのに!」

ふぅ、と仙道が息を吐いた。

そして、なにかをひらめいた。

ニコ、と仙道が笑う。

もなにがなんだかわからないまま笑う。

「……、こーいうふうにカッコがついてる式はこの公式だよ」

「うんうん」

優しくなった仙道に安堵したのか、は真剣に言葉に耳を傾ける。

「それで、この場合の式には、ここの公式を……」

「ひゃっ!!」

「……?どうしたの?」

ニッコリ笑う仙道を軽く睨みつける。腰のあたりに回されたこの手をつねりたくなった。

「……あ〜き〜らぁ〜?」

「ん?……で、こっちが+の時は、この公式」

腰にまわした手を脇腹に当てる。

「……きゃぁっ!」

「……?俺がせっかく教えてあげてるのに、そんなに可愛い声出さないでよ♪」

(お前のせいだろ、お前の〜〜〜!)

「彰ぁ〜!あんた、一体……」

「で、こっちが+の時は、あっちの公式」

そういって、肩にまわした手での胸を触る。

「……ぁっ……」

仙道がニッコリ笑った。

「……何?感じてるの?」

「……つ、続きは!」

「…………(強情だなぁ)……で、ここが−の時は、こっち」

とどめといわんばかりに、仙道はの耳を甘噛みした。

「んっ!」

シャーペンがポロリと手から離れた。

「……さて、数学の勉強はここまでにして……今から、保健体育の勉強にしようかvv」

「バカ〜〜〜!!!」

ぽかっと殴ろうとした手を、ふっと掴んで引き寄せる。

そのまま強く抱きしめての唇に仙道の唇が覆い被さった。

文句を言おうと口を開いたとたん、上手い具合に舌が入り込む。

「……んんっ……」

そのまま椅子ごと床に落ちる。

もちろん仙道は下になってを受け止めた。

はぁ、と吐息がこぼれた。

「……再試になったら彰のせいだからね〜……」

「……大丈夫。高校卒業できなくても、俺がもらってあげるから♪」

「……そいつはどうも」

言った瞬間に、視界が回る。

が気づいた時には目の前に仙道の顔があった。

「いつもの体勢でvv」

唇と唇が合わさる。

左手はの頭を優しく撫でる。

右手は着々とブラウスを脱がしにかかる。

手つきは慣れたもの。あっという間に片手でボタンを外していく。

「……彰……」

「ん?」

「……キスしていい?」

「いくらでもvv」

は顔を真っ赤にして、ちゅっと軽く音を立ててキスした。

「……もっと深くてもいいのに……」

「これがいいの!……ぁっ」

白い胸をまずは下着越しに。

ゆっくりと円を描くように、形が変わるのを楽しむ。

「ぁっ……や、ぁっ……」

「ここがイイ?……あ〜、邪魔になってきた……」

仙道はぼそりとつぶやくと、下着を一瞬で取り払った。

「……寒い……ぁんっ……」

「すぐに熱くさせるから……ここは?」

「や、ぁんっ!」

白い体がびくっと震えた。

しばらく柔らかい胸のところで行き来していた手が下がってくる。

ゆっくりと下着をかきわけて濡れている部分に触れる。

すでにその部分は熱く、仙道が入る事を待ちわびていた。

「……今日はすごい感じてる?」

「……知らないっ。聞かないでよッ……ぁぁんっ」

指が強引に中に入ってきた。

くるくると少しかき回す。

「あっ……はぁ、ぁっ……!」

面白いように反応して、びくびくと体がはねる。

指を曲げれば更に大きく体がしなり、かき回せばそれを飲み込むかのように指がすいこまれていく。

その快感と痛みに、身をよじって引いていく腰を強引に引き寄せた。

仙道の熱くなっている部分を当てる。

「……あっつ……あぁっ……」

「……が……可愛いから……っ」

ゆるゆると入り口で動かして馴染ませると、ぐっと一気に腰をいれた。

「あぁぁぁっ……はぁっ……ぁん……ぁぁんっ」

少し動くたびに、粘着質な音との嬌声が響く。

ゆっくりと奥まで貫くと、一気に引き抜く。

それを繰り返すと、の目がとろんと憂いを帯びたような、色っぽい目になってきた。

「……な……に?……もっと動かして欲しいの?」

「……んなこと、誰も……あぁぁっ!」

「……言ってくれなきゃ、何もしないよ?」

といって動きを止める。

「……やっ……う、動いて……ください……」

「はいvv」

といって動きを激しくする。

貫いて貫いて貫いて。

「あっ……あっ……あっ、あぁぁっ」

「……っ……限界、だ……っ」

白濁した液を、仙道は想いと共にへ放った。





「……公式1はどの場合に使う?」

「……カッコが最後にあるとき」

「できるじゃん、

仙道の腕の中でがうめいた。

「……だって、強烈だったもん、印象が」

「へぇ〜……じゃ、これからテスト勉強のたびに、する?」

「しないっ!」

「効率よく覚えられるよ?……保健体育の特別授業付きで♪」

ぼかっと今度こそは仙道を殴った。





―――

数学のテスト、54点。

再試は

ギリギリセーフでした。



あとがきもどきのキャラ対談



銀月「やぁっとこさ、キリリクUPだ……」

仙道「……一体、いつまで待たせてんだよ、馬鹿」

銀月「ご、ごめんなさいっ。これからはできるかぎり頑張ります!」

仙道「できるかぎりじゃなくて……」

銀月「……ハイ。やります」

仙道「OK。……、今度のテストの時も言ってくれな♪勉強教えるよ。……もちろん、保健体育の授業つきでvv」

銀月「……エロとんがりぃ〜……」