「これからどうする?」

「このまま解散もなんだし、今の時間でもあいてる店、入るか?」

「せやかて、この周りの店はどこもいっぱいやろ」

こんなときに集まる視線は、今年も一緒。

視線が集中している人物は、仕方ない、と言わんばかりのため息を1つ吐いて。

「…………俺様の家に来ればいいだろ」

「「「「「おっじゃましまーす!」」」」」






そういうわけで、全員でぞろぞろと神社から跡部家へ移動した。
家についてからは、しばらくは部屋で年越しのテレビを見たり、トランプをやったりして時間を過ごし、

「なぁなぁ、初日の出見ようぜ初日の出ー!」

というがっくんの言葉にみんなで乗っかって、夜明けまで待機(途中でジローちゃんは力尽きた)

夜明け間近になってみんなで屋上に移動。ジローちゃんも起こしたけれど、半分寝ぼけてたので亮に抱きついて移動させた。

「寒っ……なしてわざわざ寒い中外で待たなあかんねん」

「なんだよ、文句言うんなら侑士は中で待っててもいいぜ?俺はぜってぇ初日の出見るし!な、?」

「うん、そだね。せっかくだしねぇ〜」

「……ちゃんがそう言うんやったら、しゃーないな。っちゅーか、俺はちゃんと2人でも……「黙れメガネ。元日早々そのメガネ紛失させてやろうか」

……元日早々なんだかわぁわぁ言い始めた2人。
なんだか険悪な雰囲気になりそうだったので、慌てて注意を逸らすために東の空を指差す。

「あ、ほらほら、もうすぐ頭出るよ!」

ゆっくりと昇る初日の出を跡部家の屋上から眺め、朝日の眩しさに目を細めた。
完全に太陽が姿を現した後、あふ……とみんなであくびをし、もう1度部屋に戻り―――結局、みんなで昼まで部屋の中でひと眠り。

お昼に起きてからは、みんなでシェフ特製のおせちをつついた。
跡部家の豪華なおせちにみんなが目を丸くしたり、
侑士と景吾が何やらバトルをしていたり、
にぎやかな新年の食卓。

お正月から笑いの絶えない時間に、とても幸せを感じた。