「…………なんでしょう」

「17位」

「………………約束した覚えは」

「17位」

…………………うぅぅぅぅ。

「…………1回じゃダメ?」

「…………まけてやって、8回」

「2回」

「……6回」

「……4回」

「……仕方ねぇな」

それでも4回か……。
4回も景吾にちゅーなんて、私の意識がふっと……

はっ!

ひらめいた!

キスって言っても、どこにキスしろって場所の指定はされてないから!

「景吾〜、手ぇ出してvv」

「あーん?」

景吾が訝しげに手を差し出してくる。
その手を取って、ちゅっと素早く4回。

「…………4回キスしたもーん。ハイ終了〜」

「テメェ……!」

「いやだなぁ、手にだろうと、キスはキスだよね?景吾くんvv」

そろそろ景吾の眉がつりあがってきた。……逃げよう。どこに逃げればいいかわからないけど、とにかく逃げよう。
そうしよう(慌)

バタバタとドアまで向かおうとしたら。

景吾の手の方が動くのは早くて。
手を絡め取られ、拘束される。

「け、景吾さん!離してくださ……んっ」

拘束された後に待っていたのは、さきほどのキスなんて目じゃない、濃厚なソレ。
たっぷり10回キスされた後。

「…………キスってのはこういうのを言うんだよ、あーん?」

「………………うぅぅ……景吾の馬鹿ー…………」

「17位だったお前が悪い」

もう1度余分にキスをされて。

…………もっと勉強しようと心に誓った、月曜日の夜だった。