美しい弧を描いてリングに吸い込まれるボール。

パスッと気持ちのいい音が波紋となり広がる。

「ナイッシュー!神っ!」

「神さんっ!」

そんな声が体育館内に響く。

その声に、僕は笑って答えた。

けど、それよりも僕は早く見たいものがあったから、そちらの方に―――ベンチに座ってスコアをつけている少女に顔を向けた。

少女―――は、ニッコリ笑って、ブイッとピースマークを僕に向けた。

僕は、さっきよりも最高の笑顔をに返したんだ。





神くんのスバラシキ(?)計画






「今日も圧勝圧勝っ!ま、海南にとっては、あたりまえの事ですがねっ!特に、このスーパールーキー、清田信長が入った海南に、もはや敵なしっ!カーカッカッカ!そうッスよね、神さんっ!さん!」

「うん。そうだね」

「清田、うるさいぞ。バスの中だ」

「やっぱ、俺のさんがいるからッスかね!」←全然聞いてない。

僕は、ノブの言葉の中に聞き捨てならない部分を発見し、キラッと目だけ向けて、笑った。ノブは、汗を一筋たらして静かになった。

「神、ほどほどにな…」

「なんのことですか、牧サン?」

牧さんの言葉の意味がわからないなぁ〜。
つんつん。
ふいに、僕は自分の制服の端をひっぱられていることに気づいた。

「ん?」

振り向いてみれば、そこには最愛の彼女、が半泣きで立っていた。

「宗ちゃん、私学校に新しいスコア取りに行くから、先帰ってて〜」

は今にも涙がこぼれてきそうな瞳を僕に向けた。
ガタン、とバスが揺れて転びそうになるを、支える。つかまるところがなくて、必死で頑張っていたからね。

あ。
そうだ。
先帰ってて、の意味はね。
僕は、遅くなるとを必ず送っていく。そこから来る言葉。

この頃は変な奴らも多いし、ってふらふらとついていきそうだし。

「どうしたの?明日じゃだめなの?」

僕の問いに、更に泣きそうな顔になる。……可愛い。

「だめなの〜……今日のうちに全部確認して、明日の練習で使うから……もう、ページがなかったの〜……」

「じゃ、今日はどうしたの?」

「急いで白いページをコピーして、その紙に書いてた……」

だから、机の上に紙しかなかったんだ……。
フゥ、と息を吐いた。

「……僕も一緒に行くよ。1人じゃ危ないし」

「うぇ〜……ありがとう〜……」

そして、僕の制服の端をきゅっとつかんで、転ばないようにふんばる。
……普通なら断るはずだけど、断らないのは、がかなりの怖がりだから。
は、ホラー好きなくせに1人で暗いところにいると泣き出す。
ま、それが可愛いんだけどね。
隣にいる、牧さんに小声で話し掛ける。……もちろんノブに聞こえないようにするためだよ。

「牧さん、僕、と一緒に学校までスコア取りに行くんで、ここで」

ノブがえぇ〜!と声をあげる。……聞こえないように言ったつもりなのに、さすがサルって言われるだけあるね(怒)

「あぁ、気をつけて帰れよ(特に神に)」

「ハイ。それじゃ、行こう。じゃあね、ノブ。僕たちここで」

「お、おつかれさまッス……」

「うん、おつかれ(爽やかスマイル)」





夜の学校は、僕から見れば余裕だったけど、怖がりのにとっては、恐怖以外のなにものでもないみたいだ。

先ほどから、なにか物音がするたびに、僕の制服が引っ張られる。バスを降りてから―――いや、降りる前からかな。ずっと僕の制服をにぎっていたんだ。恐怖の反動で無意識のうちにひっぱるんだろうね。

とにかく、恐怖で足が進まないを説得しつつ、体育館にむかったんだ。

体育館は、やっぱり真っ暗。かろうじて非常灯がついてるくらい。

「そ、宗ちゃん〜……な、なんも出ないよね?」

「出るって、何が?(スマイル)」

「お化けとか幽霊とか妖怪とか亡霊とか怨霊とか……」

「……つまりは、その類ってこと?……大丈夫だよvv」

僕の言葉にが安心した表情を見せる。

「そ、そーだよねぇ〜。そんなのいるわけないよね〜!」

「いるけど、寄ってこさせないよ♪」

背中からピ―――を出す。ほぅら、寄ってこない。あれ、の顔が凍ってる。どうしたんだろうね?
とりあえず、顔を見合わせて笑ってみた。

「あは、あははは!」

笑いながら、ようやくやってきた部室のドアを開ける。
は腕だけ入れて入り口付近にあるスイッチを捜した。
パチッという音がして灯りが何度か点滅し、部屋は明るくなった。隣をみれば、がほっと息をついている。そんなに怖がらなくても、僕が守ってあげるのに♪

「宗ちゃん、ちょっと待っててね」

は、そう言って部が持っている棚の方へ走っていった。
ごそごそと音がしている。あ、という声がした。見つけたのかな?
ふと僕の手に何かが当たった。……スイッチだ。
もしも、ここでスイッチを消したらどうなるだろう。
僕の思考にその後の映像がぶわっと広がる。

……その時の僕は、ニヤと笑っていたかもしれない。いつもの笑い方じゃなくて。

「宗ちゃん、ごめ―――きゃぁっ!?」

パチッとさっきと同じ音がして、今度は一回で暗くなった。

「そ、そそそそ、宗ちゃ……?」

?大丈夫?」

僕は、怖がっているを更に怖がらせないように、物音を立てないように近づいた。……つもりだったけど、やっぱりあるところにはあるんだなぁ、空き缶が♪

カラ――ンッ!

暗い部屋に響く。静かだからなおさら響くんだよね。

ピタッとの声が止まった。

あれ?

この後が僕に抱きついてくる予定だったんだけど―――。

なんか、おかしい。

?」

呼びかけても反応なし。
ゆっくりと近づく。……今度は、なんにもないよ。

?」

手に、の髪があたったからもう一度呼びかけて見た。……けどやっぱり反応なし。

髪に触った手を、すっと頬に降ろす。
その時の感触に、僕は驚いた。

「ぇ……えっ……」

軽い嗚咽。

「……?泣いてるの?」

きゅ、とを抱きしめてやったら、もぎゅーっと僕を抱きしめ返してきた。

「うぇ……な、何が起こったのぉ〜……そ、宗ちゃぁん……」

「さぁ、よくわかんない(スマイル)」

「……(絶対何か……)」

ガタンッと机が音をたてる。が僕の腕の中で小さく声を上げた。

「宗ちゃぁん……」

暗い中で、そんな声をあげられたら、いくら強固な僕の理性も持たないよ?理性を吹き飛ばしたのは、だからね?後での文句は受け付けないよ♪
更にきつく抱きしめて、キスを落とす。
きゃっ、と可愛い声が漏れる。

「……今さら、こんなキスで驚かないでね?」

ま、そこが可愛いとこなんだけどvv

「そ、宗ちゃん仕組んだでしょ……」

「なんのこと?(スマイル)」

きゅ、と耳を甘噛みすると面白いようには反応する。

する、と制服の間に手を入れると、が驚いたように声を上げた。……そんなに驚かなくても。

「こ、ここでするの!?……待ってよ、私シャワーもあびてない……」

僕は、笑って言った。

「じゃ、一緒に入ろうか♪」





全国大会なんかにも行ける部活になると、学校はいろんなことをしてくれるんだよね。たとえば、バスケ部専用の体育館とか。いろんなことの中に、部室の中にシャワー室設置ってのがあってさ。いつでもシャワーが浴びれるってワケ。……正直、ここまで感謝したことはないよ♪

「……本当に、入るのぉ?……真っ暗な中で〜?」

「うん。だって、もう服脱いでるでしょ?」

っていうか、僕が脱がせちゃったんだけどね。

「……むぅ……どーせ真っ暗だから、見えないよね」

「きれいなの白い体が?あ。首にほくろ」

「……宗ちゃんの馬鹿っ!!!」

くす、と笑って湯を出す。……といっても、最初の方は水だから冷たいんだけどね。

「寒っ……」

の体に鳥肌が立っているのがわかった。……密着してたからね。

「もうすぐあったまるよ」

抱きしめると、は真っ赤になった……ような気がする。暗くて見えないからよくわからないけど。……入る前に明るくしとけばよかった。
頭の中で考えていると、段々と湯になってきた。

「あったかーい……」

シャワーを浴びるを見て、またも僕はニヤ、と笑った。

「……髪、洗ってあげるvv」

そうすると、も僕の性格がつかめてきたのか、こういう答えを返したんだ。

「……いやって言っても、絶対にやるよね、宗ちゃんは……」

なかなかわかってきたね。……愛の力かな?

「じゃ、洗うよ」

備え付けのシャンプー&リンスを手にとって、すでに濡れているの髪になじませる。

の髪は本当に柔らかくて、指の間をするすると抜けていった。

「あ〜……気持ちいー……宗ちゃん、髪洗うの上手いよ〜」

「そう?……でも、の髪、柔らかいから洗いやすい」

「あはは、アリガト」

ザーと泡を洗い流す。目を瞑って僕のなされるがままにされるは、本当に可愛い。
―――だから、責めないでよね。
僕の理性が切れちゃったことに。





舌を深く絡ませて、口内を攻め立てる。
シャワーの水滴と共に、の口の端から僕たちの唾液がつたって落ちる。
ガクッと落ちそうになったの体を支えた。

「そ、宗ちゃんってば、細いのにどこにそんな力が……」

そりゃ、バスケ部だからね。元センターだし。
とにかく、僕はが床にずり落ちないように支えた。体が冷えちゃうと困るしね。
片腕がつかえないのは困るけど、ま、片腕だけでも……
胸の突起している部分をなめると、ほら、面白いように反応する。
そんな風にしたのは僕だけどね。それ以外のヤツだったら、ピ―――だしね?

「そ、宗ちゃ……やだよぉ、こんなトコで……」

ごめん、僕耳が遠くなったのかな、聞こえないよ♪
僕のモノだという印を、の胸元にたくさんつける。

「や、やぁっ……」

押し返そうとする腕だって、もう力が入ってない。

「そんなことやってると……こうしちゃうよ?」

空いているほうの手を、のソコに当て、ゆっくりと割れ目をなぞった。

「ひゃんっ……やめてよぉ……」

可愛い声だね。だけど、『やめて』とか言うと、男心をそそるから、僕以外では言っちゃダメだよ?
あぁ、片腕でも大丈夫かと思ったけど、ダメだね。そんな声出されちゃ♪
しょうがないなぁ……
の両腕を僕の首に廻させた。それで、壁際までいけば、ほら、は逃げられないし体も落ちないでしょ?
左手での胸を軽く揉む。手に吸い付くような感じがたまらなく心地いい。右手は、さっきから割れ目を行ったり来たりしてる。

「あっ……あぁん……」

の声が、艶っぽくなってきたのは、シャワーの所為かな?それとも……

「感じてるの?」

ボソ、と耳元で呟くと、は顔を更に赤くさせてぶんぶんと首を振った。

「ちがっ……ぁ、んっ」

「どこが違うのかな?……もう、5回目だし♪感じてるのかくらいは、わかるよね?」

「んっ……はっ…や、あぁぁっ」

あ、軽くイっちゃったみたい。首にかかるの重さが増えた。

「1人だけイクなんてズルイよ。……じゃ、僕もイかせて貰おうかな」

ぐい、とすでに熱くなってる僕自身をに埋め込んだ。が、軽く悲鳴をあげる。……まだ、濡れかたが足りなかったみたい。けど、僕にも理性の限界というものがあって……

「そ、宗……宗ちゃ……」

「痛い?……ごめん、僕も限界だった……くっ」

「ひゃぁっ」

僕が、少し動くたびには悲鳴を上げる。

「ごめん……だけど、我慢できないよ……」

すっ、とを抱き寄せると、更に奥へと進めた。

「あ、あぁぁあぁっ」

……大好きだよ」

僕はそのまま、の中に白濁の思いを放った。





……まいった。

いくら僕でもけっこうへこんだ。

だって、ヤり終わった時のの一言がこれだよ?

「……宗ちゃんなんか、大ッ嫌い!これから、1ヶ月間H禁止!」

……、酷いなぁ……。

僕が、そんなに理性がもつと思っているの?

さ、次はどんな計画を立てようか♪(スマイル)





あとがきもどきのキャラ対談



銀月「あ〜く〜ま〜……」

 神「え?だ・れ・が?(スマイル)」

銀月「……もっと、明るい話にしようと思ったのに、神がアホなだけじゃんっ!」

 神「銀月よりは全然はるかにましだと思うけど?(スマイル)」

銀月「……うっ……だって、アホの私が書くとアホな神になっちゃうんだもんっ!」

 神「……アホの銀月がかくと、どんな僕になるって?(スマイル)」

銀月「いえ……なんでもございません……

 神「……一ヶ月はきついな、。今度から気をつけるから、ね?感想くれると嬉しいなぁ。あ、もちろん銀月じゃなくてにねvv(スマイル)」