ピンポーン、とチャイムが鳴った。 宅急便かな、と思って、印鑑のある場所を確認する。 「は〜い」 と声を出してドアを開けた。 「…………ウス」 「あっ、流川!!」 「オマエ、無用心すぎ。せめてのぞき穴から確認くらいしろ」 「うっ……ど、どうしたの?何か用?」 「別に…………オメー1人身だからさびしいんじゃないかと思って」 「失礼な!あんたも1人身じゃんか!……ま、とりあえずあがってよ」 言う前に、すでに流川は靴を脱ぎ始めている。 大きなバッシュをそろえて、心持身をかがめるようにリビングへ入る。 「……家の人は」 「出かけてます〜。日本茶、コーヒー、コーラ、さぁどれだ」 「日本茶」 「……また渋いの選ぶね」 缶を開けて茶葉を取り出す。 ポットのお湯を急須にそそぐと、椅子から流川の姿が消えてることに気づいた。 「流川?」 「……ちょっとこっち来い」 「なに?お茶、冷めちゃうよ」 鞄からなにやらごそごそと取り出している、流川。 近づいていくと、ひょいっと右手が出された。 「……なに?これ」 「…………クリスマスプレゼント」 「はぁ?……クリスマス?もう年明けてんじゃん」 「渡す暇がなかった。……俺がクリスマスと言ったら今日はクリスマスなんだ」 わが道を行く発言に、ぐったりとなぜだか疲労感が押し寄せてきた。 「……そーですか……んじゃ、メリークリスマス」 「……メリークリスマス」 「開けていい?」 「開けるなっつっても、オマエは開けるだろ」 「うん。……あ、可愛い!!」 鍵の形をしたネックレス。ピンクの石がはめ込まれている。 「…………流川、これどんな顔して買ったの?」 「……ヨケーなことは気にすんな」 「は〜い。…………ありがと、流川。でも私なんにも上げてないよ?」 「別に……なんもいらねぇし」 「そう?……私をプレゼント〜、なんちゃって」 ふざけていったのに、なんにも反応が返ってこなくてむなしくなってしまう。 「なんだよ、反応してよ」 「…………それでいい」 「は?」 「プレゼントのお返し、オメーでいい」 「な、なにをいうかね、この人は!」 言ってることの恥ずかしさをわかっているのだろうか。 あっという間にの顔は真っ赤になった。 「、顔真っ赤」 「あたりまえでしょ!!」 「可愛い」 「!!!!!(こんな男か、流川楓!!)」 なにはともあれ………… Happy Happy New Year!! 流川エンディング |